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編集後記

Osaki Midori Forum in Tottori

 

  好評の蓄音機コンサートと小谷真理さんの講演◆

○・・・ことしの尾崎翠フォーラムはこれまでの日程を多少変えて、第1日
目の土曜日に翠文学散歩ツアー、第2日目の日曜日に蓄音機コンサート
と講演を組みました。毎年恒例とはいえ、ことしの翠文学散歩ツアーは参
加者24人、うち県外からの参加者が9人と盛況かつ好評でした。このツア
ーは岩美町のご厚意で大型バスを仕立ててもらい、4時間半余りの駆け足
ながら、鳥取市と岩美町のあちこちに散在する翠ゆかりの地を、実行委員
のガイド付でコンパクトに見て回るものです。卒論のテーマに尾崎翠を取
り上げる学生の皆様や尾崎翠の研究者なども交え、翠の菩提寺や出生地
の訪問も含めて、楽しく有意義な散策ができたことを喜んでいます。
○・・・2日目の第1部の蓄音機コンサート「翠の時代の音楽を聴く」は、尾
崎翠の歩みに合わせて明治・大正・昭和の唱歌・歌曲・オペラ・流行歌・
器楽曲を、大きなラッパ型のイギリス製高級蓄音機と大正琴で聴きました
が、アンケートの回答でも大変好評でした。古い蓄音機とレコードを多数
収集されていた山本茂雄さん、並びに、「翠と鳥取高女の音楽教育」を掘
り起こした岩谷東亜さんの解説は、メロディーともどもわたしたちをしばし
翠の時代へと連れ戻す効果満点でした。最後の特別サービスで聴いたカ
ルーソーの「サンタルチア」は、尾崎翠となんの関係があるかと思われた
方もあるかも知れませんが、これはまさに尾崎翠の「少女ララよ ― 伝奇
物語」の舞台たるナポリを唄ったもので、このことに気づいた人はほとん
どいかったのではないでしょうか。
○・・・メインの企画である第2部の小谷真理さんの講演のホームページ掲
載が大変遅れてしまいましたが、遅ればせにやっと掲載する運びとなりまし
た。小谷さんの講演「風変わりな恋愛小説『第七官界彷徨』を読むために」
は尾崎翠をファンタジー小説の観点から読み解くものでしたが、ウィリアム・
シャープとフィオナ・マクラウドの関係をケルトの文芸復興運動にからめて
取り上げ、マクラウドに恋するシャープは自分がつくった女の像に恋をする
ギリシャ神話のピグマリオンに似ているとして、そうした男の目で見た恋愛
感をどう克服するかという難問のなかで発想されたのが、『第七官界彷徨』
だとの見方は非常に興味深いものでした。ファンタジーの手法でポップカル
チャーを先取りした尾崎翠と少女マンガとの比較も、この方面にうといわた
しは目を開かされました。
○・・・フォーラム後のゲストを囲む懇親会は、尾崎翠の菩提寺である鳥取市
職人町の養源寺の二階大広間で行いました。養源寺は翠の二兄の哲郎が
養子に入って住職を努めていた真宗本願寺派の由緒あるお寺です。懇親会
は西法寺の山名法道住職と養源寺の山名立洋住職に、始めと終わりの乾
杯の音頭を締めていただきましたが、ご親族の早川洋子さんからお手製の
おいしいアップルパイの差し入れがあり、ご親族とゲスト・スタッフ・参加者が
親しく交わる有意義な2時間半でした。早川洋子さんお手製のアップルパイ
は、第一回フォーラムの会場ロビーでも参加者たちにふるまわれ、そのサク
サクした味覚が好評でしたが、今回の懇親会ではその場で舌鼓を打つ人、
おみやげに持ち帰る人とそれぞれに嬉しいプレゼントでした。           
                          (11月30日、土井淑平記)

   小谷真理さんの講演と蓄音機コンサート◆

○・・・ 今年は尾崎翠フォーラムの案内が例年より10日ほど遅れ
ましたが、やっとすべての企画を紹介できるところまできました。
メインの講演は小谷真理さんの「風変わりな恋愛小説『第七官界
彷徨』を読むために」です。『女性状無意識』で日本SF大賞、『サ
イボーグ・フェミニズム』で日本翻訳大賞を受賞され、SFや幻想
小説やアニメーションなどの分野で活躍中の小谷さんは、「翠幻
想」という論考で恋愛小説の言説を批評する詩的言語という視点
から『第七官界彷徨』を読み解いています。小谷さんのいわゆる
メタ恋愛小説としての『第七官界彷徨』の幻想世界について、非
常に興味深い講演になると期待しています。
○・・・ もう一つの柱の蓄音機コンサートでは、尾崎翠が通った鳥
取高女の音楽教育などにも触れながら、翠が聴いたと思われる曲
を旧式大蓄音機とオリジナル盤のレコードで提供します。つい最近、
翠の甥に当たる小林喬樹さんより、「蓄音機といえば、いとこの早
川通介氏(早川洋子さんのおつれあい)が、多分学生の頃、夏休
みで鳥取の寺町の実家に帰省する度に、家に置いてある蓄音機
を出してきてレコードを聴いていたのを思いだします。翠伯母も隣
の部屋にいましたから、聞こえていたと思います。ハイドンなどの
クラシックでした。翠伯母は洋画一点張りでしたし、また親戚に鳥
大の音楽教授(田村熊蔵氏)がいたこともあって、洋楽には理解が
あったと思います」とのメールをいただいたばかりです。
○・・・ 今秋には東京で「尾崎翠の新世紀」という尾崎翠シンポジウ
ムも行なわれることになっています。昨年の尾崎翠フォーラムのゲ
スト顔合わせの機会に、浜野佐知監督が「東京でも尾崎翠フォー
ラムを」と口火を切ったのがきっかけと理解していますが、鳥取県
と城西国際大学との共催で、私たち尾崎翠フォーラムは協力とい
うかたちのかかわりになるかと思います。鳥取出身の尾崎翠は鳥
取と東京の生活体験を背景に、それを精神的な2つの焦点とする
楕円のごとき作家活動の軌跡を残していますので、東京での尾崎
翠シンポジウムも非常に面白い試みになると思います。
                                              
   (4月20日、土井淑平記)