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書籍紹介

Osaki Midori Forum in Tottor

 

                           =書評(その1)= 

 『尾崎翠フォーラム in 鳥取2007 報告集』

                 尾崎翠フォーラム実行委員会
                           2007年12月発行

 『日本海新聞』(2008 年1月20 日)に掲載された寺田操さんの
『尾崎翠フォーラム・in・鳥取2006報告集』の書評を紹介します。


     充実した「批評の眼」
       感覚世界を投げかける
                    

                    
寺田 操

 はや7年目を迎えた尾崎翠フォーラム。尾崎翠というテキストは、今
日も世界の片隅でひそやかに読者を呼び込み、読者に呼ばれながら
日々更新しつづけているに違いない。  
 「テキストというものは固定したものではなくて、実は新しい読みによ
ってたえず甦ってくる」と、フォーラム実行委員会代表の土井淑平氏
による開催挨拶に目を止めた。フォーラムの第1回目から第7回目ま
での報告集を通読して見ると、尾崎翠というテキストがどのように読み
継がれ、批評されてきたかという発見と足跡のムーブメントが鮮明に
見えてくる。実に多彩な尾崎翠解読テキストの存在には、瞠目させら
れた。
 『尾崎翠フォーラム2007報告集』の特色は、尾崎翠が投げかけた
感覚世界に対する「批評」の「眼」が充実していたことだろう。近藤裕
子氏の講演では、「恋」というモチーフに焦点をあて、恋愛幻想を生む
システムの「模倣」と「転移」による作品解読。近代的自我やオリジナ
リティーへの懐疑などが話された。いずれも、尾崎翠の時代を透視す
るまなざしと先見性を認識させられた。会場参加者による 「転移」 と
「模倣」の実験的パフォーマンスもユニークな試みだ。もうひとつの講
演は活弁士・澤登翠氏のフォーラム当日上映された無声映画『サロ
メ』(1924年・日本公開)について。尾崎翠が『映画漫想』で語る主演
女優ナジモヴァへのオマージュと響きあった、斬新な『サロメ』の魅力
が紹介された。
 『こほろぎ嬢』の映画化と各地での盛況な上映会は、書物でしか知ら
なかった尾崎翠を広範に伝える再評価最大のメディアとなった。この
映画についての川崎賢子氏による映像における尾崎翠テキストの自
立、映像メディアと文学メディアの分岐という批評的映画評は出色だ
った。また、第4回「尾崎翠」評論・エッセイ賞の大貫美帆子氏 「第七
官にひびく文芸」は、日常世界にあるモチーフから詩的喚起力を引き
出す絶妙な味の翠文学が語られた。他に、日出山陽子氏の芙美子と
翠の関係追跡資料、椋本かなえ氏のモノによって語らせる『詩人の靴
』への試みなど、いずれも、批評の切り口が鮮やかに提示されていた
ことが印象深い報告集であった。
 フォーラム2日目には、浜野佐知監督みずからがガイドをつとめた
「映画『こほろぎ嬢』ロケ地めぐり」のバス・ツアーがあったが、ロケ地
である鳥取や岩美町は、尾崎翠の原風景・心象風景であると同時に、
浜野監督がイマジネーションを触発され情熱をそそいだ場所でもある。
その場所に立てば、書物とは一味違った感覚世界に迷いこみ心身が
溶け合うという体験をしたであろう。
 尾崎翠というテキスト、それはもはや 「わたしの好きな翠」 「わたし
だけの翠ワールド」といった偏愛的な読書傾向だけでは語ることはで
きない。文学批評の対象としてさまざまな光をあてて解読するテキス
トへと、大きく変容していっているのだと強く感じた。
                                
  (詩人)

【編註】寺田操氏は詩人・文芸評論家。著書『金子みすヾと尾崎翠 
 
一九二〇・三〇年代の詩人たち 』『都市文学と少女たち  尾崎翠・金子
みすヾ・林芙美子を歩く 
』 などで尾崎翠を取り上げ論じている。

◇『尾崎翠フォーラム・in・鳥取2007報告集』はA4判、76ページ。
頒価1200円。今井書店、定有堂書店、横山書店、やまびこ館、
岩美町観光会館で扱っている。直接注文・問合せは以下まで。

(発行人) 尾崎翠フォーラム実行委員会
(直接注文・問合せ先) 〒680−0851 鳥取市大杙26 
                                                土井淑平気付
                          尾崎翠フォーラム実行委員会
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