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書籍紹介

Osaki Midori Forum in Tottori

 

           =新刊案内=
          2006年10月30日刊

          塚本靖代著
 『尾崎翠論 
尾崎翠の戦略としての「妹」について
        (近代文芸社、本体1500円)

 本書は第1回尾崎翠フォーラム(2001年)でフェミニズム
分科会のパネラーにお招きした故・塚本靖代さんの生前の
諸論文を、パートナーの高橋純・島根県立島根女子短期大
学講師が編集されたものです。

           目次
序 論
第一章 「尾崎翠」をとりまく環境と問題
第二章 尾崎翠の「妹」
第三章 分身/分心を求めて
結 論
資 料 尾崎翠「アップルパイの午後」
     ー 「妹たちの抵抗」

 『山陰中央新報』(2007年3月11日)に掲載された北川扶生子
さんの書評を紹介します。

   妹から見る〈兄妹恋愛〉と〈兄妹家庭〉

                         北川扶生子

 世に〈兄と妹の恋〉を描く作品は多い。古くは「古事記」から現代
のポップカルチャーに至るまで、夥しく生産され続けている。とりわ
け〈兄のような恋人〉は、少女漫画の王道だ。なぜこれほどまでに
〈兄妹恋愛〉が好まれるのか。
 本書は、大正期から昭和初期にかけて活躍した鳥取県出身の
作家・尾崎翠の作品に、繰り返し描かれる〈兄妹恋愛〉および〈兄
妹家庭〉を、ジェンダーの視点から鮮やかに分析している。キーワ
ードは〈妹の戦略〉。
 当時、女性が知にアクセスする自由は、男性よりずっと制限され
ていた。新聞・小説の閲覧を禁じていた女学校も多い。親たちは娘
に、都会での進学よりは結婚を望んだ。
 しかし、いまだ家父長にならない兄たちは、妹のよき理解者であ
り、知識の供給源だった。翠自身がそうだったように、上京した兄
を追うことで進学を実現した女性作家も多い。
 しかも妹は、いくら兄に近づいても、妻や母という役割を引き受け
る必要はない。自らを性的に消費されることなく、知と自由を与えて
くれる兄は、妹にとって理想的な存在なのだ。
 翠の作品に、親元を離れた兄妹の、都会での共同生活がしばし
ば描かれるのは、妹にとってそれが、最大の自由を獲得できる〈理
想の家庭〉だったからだ。家父長制が強いる性的規範を、巧妙にす
り抜けていく高度な〈戦略〉がそこにはあった。
 現代の女性作家・漫画家も視野に入れつつ、尾崎翠とその同時
代の女性作家たちにおける〈妹の戦略〉を読み取ろうとした著者の
企図は、早逝によって惜しくも中絶したが、従来の翠像を一新した
だけでなく、今後のジェンダー研究に大きな足跡を残した。
          (鳥取大学地域学部助教授、日本近代文学専攻)