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今年のフォーラム

Osaki Midori Forum in Tottori

 

      =尾崎翠ゆかりの映画上映=

  ◆ナジモヴァ主演の『椿姫』◆

      〜活動写真弁士・澤登翠〜


       映画『椿姫』より=マツダ映画社提供=


 ◇上映日 2005年7月9日(土)16:30より
 ◇場 所 鳥取県立県民文化会館(第1会議室)

 

  2人の翠を結ぶナジモヴァの『椿姫』

                          清水増夫

 5周年を迎える今年の「尾崎翠フォーラム」の映画上映は、アラ・ナジモヴァ主演のサイレント映画『椿姫』です。弁士(弁士・澤登翠)付きで、懐かしの活動大写真館を再現します。
 『椿姫』上映は、昨年のフォーラムで聴いたモントリオール大学教授リヴィア・モネさんの講演がきっかけです。モネさんの「尾崎翠の『映画慢想』におけるナジモヴァ論」やナヂモヴァの映像が一部公開されたことによって、強烈な個性と美貌の持ち主、ナジモヴァに興味を持たれた方が多いのではないでしょうか。そんなナヂモヴァの作品を、翌年に早々上映することができるのは、フォーラムだからこそ、出来る企画なのです。
 翠(尾崎)が愛したナジモヴァの映画を、翠(尾崎)ファンの翠(澤登登)さんが名調子で語る、このユニークな催しが、鳥取の地で実現する運びとなりました。
 翠の愛したナジモヴァ、サイレント映画最高の女優と讃えられたナジモヴァ、80数年前の古典的名作『椿姫』が、いま、鳥取で甦ります。お見逃し無きようご覧あれ。

●映画『椿姫』案内

 
 
1921年(大正10)アメリカ メトロ映画作品
 主演=アラ・ナジモヴァ、ルドルフ・ヴァレンチノ
 原作=アレクサンドラ・デュマ・フィス
 監督=レイ・C・スモールウッド
 活弁=澤登 翠
 フィルム提供 マツダ映画社

(あらすじ)郷里から出て来たばかりの若き法学士アルマンの眼には何もかもがめずらしく、新鮮だった。ある夜、友人ガストンの紹介で、パリの夜を飾る女性マルグリッドと出逢い、やがて二人は熱烈な恋に陥ちて行った。
 マルグリッドは〈椿姫〉とも綽名され、端麗極まりなき容貌の持ち主あったが、こうした社会には似つかわしくなく真実の恋に生きようとする純情な女性だった。
 だが、彼女は病床勝ちだった。二人には収入の道も無く、マルグリッドは秘かに衣服調度を売却して生活費にあてていた。ある日、アルマンの父が突然マルグリットを訪問した。アルマンの放蕩が妹の結婚に差し障るので息子と手を切ってくれとの切なる願い出だった。
 恋を捨て義理に生きようと健気にも決心した彼女だが、アルマンには理解出来ず、罵倒して帰省して行った。やがて…。

(解説)『椿姫』の原作はアレクサンドラ・デュマ・フィスの恋愛小説。
1921年製作のアメリカ映画。日本では1924年(大正13)に帝国ホテル演芸場で封切られ、キネマ旬報ベストテン第3位に選ばれている。
 マルグリット・ゴーティエ役をロシアの名女優アラ・ナジモヴァが演じ、『椿姫』は「ナジモヴァによって始めて存在する映画」と絶賛された。相手役アルマン・デュバールに扮しているのは、『黙示録の四騎士』で人気が沸騰したばかりのルドルフ・ヴァレンチノ。
 この作品は、世界中で何度となく映画化されている『椿姫』の中でも一、二を争う秀作となった。見所は、観客が酔いしれたと言う、ナジモヴァとヴァレンチノの〈絵のような甘美哀切なる〉ラブ・シーンと、もう一つ、翠ふうに言うなら、〈全身と全心で、あらゆる抽象名詞を表現できる〉ナジモヴァの「お芝居」の巧さ。
 物語は19世紀、パリの社交界。椿姫と呼ばれ、端麗極まりなき容貌の高級娼婦マルグリットと若き法学士アルマンの悲しい恋を描いています。

●尾崎翠とナジモヴァ

 「ナヂモヴァの体躯の動きには、画面のはじめからをはりまでを通して、舞踊の美がある」(尾崎翠)
 『椿姫』の主演女優ナジモヴァは尾崎翠の愛した俳優の一人です。映画評論『映画慢想』に「ナジモヴァは全身の技法で、小さい偏執を許さないほどに観客の全心を包んでしまふ。もし、幕の上で役者に打たれたい観客があったら、彼はただナジモヴァの演技をみていればいい。」と述べ、特にナジモヴァが自分のプロダクションで製作した『サロメ』と『椿姫』に謳歌と高い評価を与えています。
 ナジモヴァ論の根底には、翠自身の次のような映画鑑賞法があります。「彼は眼だけではなく、他の全感官を役者の全身に向かって働かし始める。此処に一個の感覚的観客が生まれる」。即ち、映画そのものよりも、俳優たちに対し全感官を集中して鑑賞しようというものです。

●活弁士・澤登翠さん

  今年のフォーラムの目玉は、何と言っても当代きっての活弁士、澤登翠さんの生(なま)の語り。澤登さんは鳥取四度目の公演となります。10年前に『旗本退屈男』『キートンの蒸気船』を、翌年には『オペラ坐の怪人』を、さらに一昨年には『チャップリンの消防夫』『プラーグの大学生』を活弁し、共に好評を博しました。
 澤登さんは往年の名弁士と謳われた故松田春翠の門下生。「弁士」というユニークな存在が次第に忘れられていく中で、国内・海外での幅広い活動を通じて「伝統話芸・活弁」を支える貴重な存在として知られています。

●尾崎翠と映画

 翠と映画が非常に親密であったことは、映画シナリオ『瑠璃玉の耳輪』や映像構成されたような『第七官界彷徨』、『アップルパイの午後』、さらには映画評論『映画慢想』などから推察できます。
 映画といえば忘れてならないのは浜野佐知監督の映画『第七官界彷徨―尾崎翠を探して』(1998年)。この映画がきっかけで作家・尾崎翠の名が全国的に広まり、そして「尾崎翠フォーラム」が毎年開かれるようになったのです。発掘していただいた浜野監督には感謝、感謝です。

 

※マツダ映画社の連絡先は以下の通りです。

マツダ映画社
東京都足立区東和3-18-4
03-3605-9981
http://www.infoasia.co.jp/subdir/matsuda.html
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